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布おむつ





もうすぐ師走。

一年が終わってしまいますね。

心静かに一年を振り返って、来年に繋げる。
・・・というのは理想でありますが
何かと忙しいのが現実です。

私は自分の誕生日である11月26日が終わると
早々と年末の準備を始めます。
とはいっても
特に特別な事ではありませんが
強いて言えば
いつもより日々の家事を丁寧に行う。ということでしょうか。

物をなるべく増やさないように。
食材も食べきることを考えて買う。
真っ白なぞうきんが掃除の後も「白」である状態を目標にする。
年賀状の準備をする。

などです。

その中で、処分しようか迷っている物があります。
それは「布おむつ」です。

祖母がせっせと縫ってくれた布おむつ。
今では針ももてなくなるほど
歳をとってしまいました。
この布おむつで二人の子供を育てたわけです。

次女が二歳前におむつがはずれてしまったので
ちょっと寂しいですね。

私はなにも好きこのんで「布おむつ」にしたわけではありません。
もちろん、環境のこと(一人育てるのに紙おむつのゴミは一トンになる)
がきっかけで布を選択したのは確かです。
慣れない一人目の子育てのときは大変でした。
だけど、おばあちゃんがせっせと縫っている姿を考えると
紙おむつに切り替えることが出来ませんでした。
そして、日本から消えてしまいそうな
「布おむつを干す風景」がなくなってしまう。
それが一番嫌でした。

実家は岩出山家庭ハムという手作りハムをつくっています。
たまに帰省して、庭の物干しに「布おむつ」を干していると
従業員さんたちが嬉しそうにこう言いました。

「なつかしいっちゃね。久しぶりに布おむつみたよ」

みーんな立派に何人も子供を育てたお母ちゃんたちです。
世代は違っても、子供を育てた話題は後をたちません。

日本の良き風景が
これから少しでも残るように願っています。
by kai-takasaki | 2009-11-25 09:16 | エッセイ