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小部屋


実家の話をします。



実家は、宮城県の典型的な農家の家屋です。
今はリフォームをして部屋数も増えましたが
私が小さい頃は
土間もあったし、馬小屋らしきスペースもありました。
部屋の間取りは昔のしきたりに合わせて作られていたので
どの家も同じ間取りでした。

北西の一番奥に、四畳半くらいの小部屋があります。

そこは、女性が「籠もる」場所で
月のものが始まってから終わるまでの一週間
「汚いものが体から出てくる」
という理由で、その暗くて狭い部屋に
閉じこもっていたといいます。

出産後も同じだったそうです。

出産も、体から大量の血やエネルギーを出すという意味で
別な側面から見て
「汚いものが体から出てくる」
という考えだったといいます。

その部屋は、後に私たち姉妹が
受験勉強をするための部屋になりました。
・・・が、なんか変な部屋で
蛇がやたら入ってきたり、おかしな夢を見たり・・・
女の人ばかりが籠もっていた部屋だから
なんかはあるのかも?
と、田舎の人たちは「普通に」話します。

田舎では、都会では考えられない
しきたりや風習が未だに根付いていて
その行為自体が、神様に直接繋がっていることが多く
特に信仰をうるさく言われて育ったわけではないのですが
いつも神様が身近に感じられる環境ではありました。

なぜ、このことを思い出したかというと

その部屋を使っていたときに、よく見た夢を
今朝久しぶりに見たから。

説明のつかない夢です。
説明しようとすると、泡のように消えてしまって
その夢を本当に見たかどうかも
わからなくなってしまう。

そして、部屋のことを思い出しました。

記憶はないけど
母が子育てをした場所。
私が産まれて初めてゆっくり休んだ場所です。

「記憶はなくならない。忘れているだけのこと」

そんな台詞をある映画で聞いた事があります。
それが本当なら
私は私が産まれた日の事を
思い出せるだろうか。








今日は、私の産まれた日です。
by kai-takasaki | 2010-11-26 07:54 | 夢を見た