徒然草
私は心をリセットしたいとき「徒然草」を読みます。
震災で、手にした物の存在が「無意味」だと感じた瞬間
なぜか、徒然草の137節を繰り返し思い出しました。
「花は満開を、月は明澄なのばかり賞すべきものではあるまい。」
から始まるこの一節は
徒然草の一本筋が通った節、『無常観』を感じさせられます。
昔から変わっていない物、事を、ここ数年、考えてばかりいました。
一生懸命、生きてきて、手にしてきた様々な物、事、かかわり。
それが一瞬にして無くなってしまうことって、あるんだと実感させられたのですが
ずっと変わらず残って、規則正しく目の前に現れるものも、ある。
その中で繰り広げられる日常こそ
生かされているということだと思うのです。
徒然草は昔から何も変わらない日常の姿の宝庫です。
特別な事が書かれているわけでもないけど
何が特別かも気づかされる一冊だと思います。
by kai-takasaki
| 2011-05-17 23:09
| 本