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現地の悩みは、現地の人に聞け。




震災後の厳しい夏。
気仙沼、女川、石巻は大量のハエ発生に苦しんでいます。
同時に有害化学物質による特殊な肺炎が深刻なので
町の人達は、化学物質系の殺虫剤を使いたくないそうです。
劇薬、ネオニコチノイド系・・・出回っている殺虫剤は
今後の生態系に対して配慮がなされていません。

南の海沿いである、名取、岩沼、亘理、山元は蚊の大量発生で困っています。
しかも、今年は蛙が姿を消してしまったそうです。
そこでこちらでも体に優しい虫除けはないか、ということで
私たちの団体に連絡がありました。

そこで、ある気仙沼の主婦が考えた
ハエ取りペットボトルを、石巻に普及中です。

砂糖100グラム
酢70cc
酒50cc

を混ぜ合わせ、2リットルペットボトルにハエの入り口をつくり
そこから少量入れてつるすだけ。
1日にペットボトル半分のハエが確保出来ます。
化学物質フリーなので、お子さんが近づいても大丈夫です。
ただ、これは屋外では有効なのですが
室内では、なぜか確保できないという難点もあります。
それでも石巻ではとても重宝されています。

南の沿岸部には
精油と消毒用エタノールと液体石けんを使った
虫除けスプレーを普及してきます。

化学物質系の虫除けが
物資として届く前に、市民レベルで解決した例です。
何もやってないわけではないでしょ?
工夫して、知恵を出し合って
環境にも配慮し、次世代に恥じない方法で
ハエを駆除しているのです。

たかがハエとか
口がさけても言わないでくださいね。
そして、ただ薬だけまいて
問題を解決するなんていう
乱暴な駆除の仕方は
絶対しないで下さい。

私たち東北には
守るべき自然と海があるのですから。
私たちは今、地球を借りています。
借りた物は今以上に良い状態にして未来にお返しする。

子供達に
私たちを育てた大人はみんなバカだった、と
言われないように。